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「何もしたくない」という人に、運動を勧めるべきなのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

「何もしたくない」という人に、運動を勧めるべきなのか?

身体を良くするためには、本人が運動することも必要になる場合があります。

しかし、

「運動したくない」

「めんどくさい」

と言っている人に、

「身体のためだから運動しましょう」

と伝え続ければいいのでしょうか。

急性期の病院で働いていたとき、印象に残っている男性がいます。

「めんどくさい」「どうでもいい」

その方はアルコールの影響もあり、急に身体が動かなくなって入院されました。

リハビリを始めようとしても、

「めんどくさい」

「どうでもいい」

という言葉ばかりでした。

何が嫌なのか。

どうしたいのか。

聞いても、本人から答えは出てきませんでした。

ただ、入院前には歩いて生活していました。

身体も少し立つことができる状態でした。

このまま何もしなければ、さらに身体機能が低下する可能性があります。

だからといって、

「リハビリが必要だから」

と無理に運動してもらえばいいとも思いませんでした。

「トイレに行ってみる?」

そこで私は、最初から大きな目標を決めるのではなく、できることから少しずつ身体を動かしてもらいました。

あるとき、

「トイレに行ってみる?」

と声をかけました。

最初はトイレにも行きたがりませんでした。

それでも少し立つことはできていたので、車椅子へ移乗して実際にトイレまで行きました。

排泄したあと、本人から、

「やっぱりトイレでするのは気持ちいいね」

という言葉が出ました。

私は、

「そうでしょう」

と答えました。

この経験は今でも覚えています。

身体を動かす意味が、生活とつながる

私が、

「トイレに行くことを目標にしましょう」

と決めたわけではありません。

本人も最初から、

「自分でトイレに行けるようになりたい」

と言っていたわけではありません。

実際にトイレへ行ったことで、

身体を動かすことが、自分の生活の何につながるのか

を本人自身が感じる経験になったのだと思います。

運動のために立つ。

筋力をつけるために立つ。

歩行練習だから歩く。

それだけでは、本人にとって身体を動かす意味が分からないこともあります。

しかし、

トイレへ行く。

家の中を移動する。

自分で立つ。

外へ出る。

そうした実際の生活とつながることで、身体を動かす意味が変わることがあります。

最初から目標を言葉にできるとは限らない

リハビリでは本人の目標を確認します。

それは大切なことです。

ただ、

「何がしたいですか?」

と聞けば、誰もがすぐ答えられるわけではありません。

自分がこれからどうなるのか分からない。

何ができるようになるのかも分からない。

その状態では、目標そのものを考えられないこともあります。

だからといって、専門職側が勝手に、

「歩行自立」

「自宅退院」

と決めればいいわけでもありません。

本人がまだ目標を言葉にできないのであれば、まず生活につながる小さな経験をしてもらう。

それも一つの方法だと思います。

立つ、歩く、そして家での生活を考える

この方も、トイレへ行ったから突然積極的になったわけではありません。

最初は立ったり座ったりするところから始めました。

少しずつ立つ練習をしてくれるようになり、その後、歩く練習へ進みました。

私は、

「また歩けるようになったら、家に帰って生活できると思うよ」

という話もしました。

もちろん、以前とまったく同じ生活に戻れるとは限りません。

買い物など、子どもに頼まなければならないこともあるかもしれない。

それでも、自宅で生活できる可能性はある。

身体を動かすことと、その先の生活をつなげて話していきました。

運動そのものを目的にしない

現在、身体を見るときにも大切にしている考え方です。

身体が硬いからストレッチ。

筋力が弱いから筋力トレーニング。

筋膜が硬いから筋膜リリース。

方法だけを先に決めるのではありません。

その人は何に困っているのか。

身体が変わったら何ができるのか。

その人が生活の中で何を取り戻したいのか。

そこまで確認したうえで、必要な施術や運動を考えます。

目標は、身体が変わる中で見えてくることもある

この方はその後、自宅で生活するようになり、デイサービスも利用するようになりました。

再び関わったときには、入院当初とは別人のように変わっていました。

最初から明確な目標があったわけではありません。

「めんどくさい」

「どうでもいい」

というところから始まりました。

実際にトイレへ行く。

立ってみる。

歩く。

自宅での生活を考える。

その経験を重ねる中で、本人の反応も少しずつ変わっていきました。

目標は、最初から言葉として出てくるとは限りません。

何をしたいのか分からないときに、そこで終わるのでもない。

こちらが勝手に決めるのでもない。

身体を動かした先にどのような生活があるのかを一緒に確認しながら、その人に必要な施術や運動を考えていく。

私は、その過程も大切にしています。

広島市西区横川町1丁目
整体院・青体


身体が回復していても、なぜ動けなくなることがあるのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

身体が回復していても、なぜ動けなくなることがあるのか?

身体の状態が良くなれば、できる動作も増えていく。

リハビリでは、そのように経過することがあります。

しかし、一度できるようになった動作が、再びできなくなることもあります。

急性期の病院で働いていたとき、脳疾患で入院された男性を担当した経験があります。

平行棒内を見守りで歩けるまで回復した

入院当初から考えると、身体は少しずつ回復していました。

起き上がれるようになる。

立ち上がれるようになる。

そして歩行練習も進み、最終的には平行棒の中で、どうにか見守りで歩けるところまで回復しました。

本人もリハビリには積極的でした。

私が挨拶すると、いつも笑顔で返してくれるような方でした。

奥様も自主トレーニングを一緒に行うなど、献身的に関わられていました。

私自身も、

「血糖値が安定して回復期の病院へ移れば、さらにリハビリを進められる」

と考えていました。

半年後、介助量が増えていた

ところが半年ほど経って再会したとき、その姿は大きく変わっていました。

車椅子で移動されていました。

さらに話を聞くと、以前は見守り程度までできていた動作にも、かなり介助が必要になっていました。

身体の動きだけではありません。

以前は挨拶すると笑顔で返してくれていた方が、再会したときにはどこかうつむき加減でした。

私は、

「身体だけではなく、何かが変わっている」

と感じました。

転倒したから動けなくなったとは限らない

奥様からは、その間に転倒したことがあったと聞きました。

ただ、骨折をしたわけではありません。

そのため、

転倒によって動けなくなったのか。

身体そのものの状態が変化したのか。

転倒に対する恐怖があるのか。

思っていたように身体が回復しなかったことが影響しているのか。

正確な理由は分かりません。

だから、

「転倒したから歩けなくなった」

と一つの原因に決めることもできません。

原因が分からないのであれば、分からない状態から評価していく必要があります。

筋力や関節だけを確認すればいいのか

もし今、もう一度この方の身体を見るのであれば、まず身体機能を確認します。

麻痺の状態。

筋力。

起き上がり。

立ち上がり。

立位。

歩行。

どの程度の介助が必要なのか。

こうした身体の評価は必要です。

必要に応じて身体の硬さや動きのつながりを確認し、筋膜リリースなどの施術を行うこともあります。

しかし、それだけで終わりではありません。

身体機能だけでは、以前できていた動作ができなくなった理由を説明できない場合もあるからです。

転倒後の恐怖や不安で動きが変わることもある

例えば転倒した経験があれば、

「また転ぶのではないか」

という恐怖があるかもしれません。

立つことが怖い。

一歩を出すことが怖い。

以前のように身体を動かせない。

その場合、

「筋力があるから立てるはず」

と考えるだけでは十分ではありません。

本人が実際に動こうとしたとき、何を感じているのかを確認する必要があります。

また、自分が思っていたほど身体が回復しなかったことで、本人の受け止め方が変わっている可能性もあります。

「できる能力」と「実際に動けること」は同じではない

身体を見るとき、

筋力がどのくらいあるのか。

関節がどのくらい動くのか。

どのような姿勢を取れるのか。

こうした評価は大切です。

しかし、人が実際に動くときには、それだけが関係しているわけではありません。

身体の状態。

病気そのものの影響。

これまでの経験。

転倒への恐怖や不安。

本人が自分の身体をどう感じているのか。

生活環境。

さまざまなものが関係する可能性があります。

だから、

「身体的にはできるはずなのに、なぜやらないのか」

と判断するのではなく、

「なぜ今、この動作ができないのか」

を確認する必要があります。

「何ができないか」だけではなく「何が起きているか」を見る

この患者様が半年の間に、なぜ以前のように動けなくなったのか。

正確な理由は分かりません。

だからこそ、一つの原因に決めることもできません。

身体を評価する。

必要であれば、恐怖や不安について話を聞く。

本人が自分の身体や回復をどう感じているのかも確認する。

そして、そこから必要な施術や運動を考えていく。

身体が回復していても、実際には動けなくなることがあります。

私は、

「何ができないのか」だけではなく、「その人に何が起きているのか」まで見ること

を大切にしています。

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整体院・青体


昨日できた運動を、今日も同じようにしていいのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

昨日できた運動を、今日も同じようにしていいのか?

身体の状態を見るとき、

「この人は何ができるのか」

を確認することは大切です。

どのくらい歩けるのか。

どのくらい身体を動かせるのか。

どの程度の運動ができるのか。

しかし、理学療法士として患者様を見てきた中で、

「できる能力があること」と「今日、その負荷をかけていいこと」は別

だと感じた経験があります。

日に日に歩けるようになっていた患者様

急性期の病院で働いていたときのことです。

ある患者様は、入院前には歩くことができていました。

入院後もリハビリを進める中で、日に日に歩けるようになり、歩行距離も少しずつ伸びていました。

そのまま状態が改善すれば、さらに歩行距離を伸ばして退院につなげていく予定でした。

ところが、途中で患者様の状態が悪化しました。

血液データにも変化があり、バイタルや意識状態などを含めて、それまでと同じように負荷をかけていい状態ではなくなりました。

そこで主治医へ連絡し、今後のリハビリについて相談しました。

その結果、

今は無理に歩行距離を伸ばさない。

ベッド周囲での動作を中心にする。

運動負荷を調整しながら、身体機能をできるだけ維持する。

そして状態が回復すれば、再び歩行練習を進める。

そのような方針になりました。

歩けないから、歩かなかったわけではない

この患者様は、それまで歩けていました。

だから、

「歩けないから歩行練習をやめた」

わけではありません。

歩ける能力はあるけれど、今はその負荷をかける時期ではない。

そう判断して、一時的に運動負荷を下げていました。

急性期では、昨日と今日で身体の状態が変わることがあります。

昨日100m歩けた。

だから今日も100m歩く。

それだけでは判断できません。

バイタルはどうなのか。

意識状態はどうなのか。

検査結果はどう変化しているのか。

病態そのものはどうなのか。

そうした現在の状態を確認して、その日の運動負荷を決める必要があります。

「できた」という過去の結果だけで身体を判断しない

これは病院のリハビリだけではありません。

例えば、

昨日は30分歩けた。

先週はこの運動が10回できた。

以前はこのストレッチをしても問題なかった。

それが、今日も同じようにできるとは限りません。

仕事で身体を使い過ぎているかもしれない。

睡眠が十分ではないかもしれない。

いつもより痛みが強いかもしれない。

身体の動きそのものが変わっていることもあります。

だから、以前できた運動をそのまま繰り返すのではなく、

今日の身体はどうなのか

を確認することが大切です。

方法を先に決めるのではなく、その日の身体から考える

整体でも同じように考えています。

腰痛だから、この施術。

身体が硬いから、筋膜リリース。

筋力が弱いから、筋力トレーニング。

最初から方法を決めるのではありません。

身体を動かしてもらい、現在どのような動きになっているのかを確認する。

痛みがどの動作で出るのかを見る。

左右差や身体のつながりを確認する。

そのうえで、その日に必要な施術や運動を考えていきます。

以前と同じ症状であっても、身体の状態まで同じとは限りません。

身体を見るときに大切なのは「今」

急性期で担当した患者様は、歩ける能力がなくなったから負荷を下げたわけではありません。

状態が変わったから、その状態に合わせて一時的に負荷を変えました。

そして回復すれば、再び歩行練習を進める予定でした。

身体は常に同じではありません。

昨日できたこと。

以前できたこと。

前回の施術で変化したこと。

それらも大切な情報です。

しかし、それだけで今日の身体を決めることはできません。

過去に何ができたかを確認したうえで、今の身体がどうなっているのかを見る。

その状態に合わせて施術や運動を考えることを、現在も大切にしています。

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整体院・青体

施設に入るという選択を、どう考えるのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

施設に入るという選択を、どう考えるのか?

身体の状態を見るとき、痛みや筋力、関節の動きだけを確認すればいいわけではありません。

その身体で、現在どのような生活をしているのか。

誰の介助を受けているのか。

その生活をこれからも続けられるのか。

理学療法士として患者様や利用者様に関わってきた中で、身体と生活は切り離して考えられないと感じた経験があります。

自分で身体を支えることが難しかった80代女性

デイサービスで働いていた頃、80代の女性を担当したことがあります。

脳・神経系の問題に加えて側弯など身体の変形もあり、自分で体幹をまっすぐに保つことが難しい方でした。

ベッドの端に座ることにも介助が必要で、移動などの動作もほぼ全介助でした。

それでも本人はやる気があり、自分でも身体を動かそうと一生懸命取り組まれていました。

自宅では娘さんと生活されていました。

娘さんも仕事をしながら介護を続けていました。

身体の状態だけではなく、家族の負担も見えてくる

この方の自宅はデイサービスから離れていたため、送迎では最後にお送りすることが多くありました。

自宅へ入るためには、大掛かりなスロープを設置する必要があります。

本人の介助量も多く、デイサービスでも場面によってはスタッフ2〜3人で対応することがありました。

それだけの介助が必要な方を、家族が自宅で支えています。

送迎で娘さんに会う中で、疲労困憊していることが分かりました。

実際に体調を崩し、仕事を休むこともありました。

介護サービスを利用する。

福祉用具を使う。

ケアマネジャーに相談する。

介助方法を工夫する。

できることを行っても、サービスがない時間には家族が介護をする必要があります。

本人にも「一人で過ごす時間」があった

一方、娘さんが仕事へ行けば、本人が一人で過ごす時間もあります。

本人自身からも、一人で長い時間を過ごすことへの不安を聞いていました。

自宅で暮らしているから、それだけで本人にとって良い生活だとは限りません。

自由に動けない。

排泄したくても自分だけでは対応できない。

家族が帰ってくるまで一人で待つ。

そして家族側も、仕事をしながら介護を続け、身体を壊すほど疲れている。

身体を見るということは、こうした実際の生活まで見ることでもあると思っています。

「自宅で生活できること」だけを目標にしない

本人には、

「娘に迷惑をかけたくない」

という思いもありました。

もちろん、自宅で娘さんと生活したいという気持ちもあったと思います。

しかし、自宅で生活を続けることによって娘さんの負担がさらに大きくなる。

本人が一人で過ごす不安も残る。

その状態で、

「本人が自宅を希望しているから、自宅生活を続ければいい」

と簡単に判断することはできません。

反対に、

「介護量が多いから施設へ入ればいい」

と決めることもできません。

本人にも生活があります。

家族にも生活があります。

両方を見る必要があります。

施設に入ることで変わる親子の関係もある

最終的には、本人と家族が話をして施設へ入ることになりました。

私は、この方にとって施設へ入るという選択で良かったのではないかと感じました。

施設であれば、一人で長時間待つ必要はありません。

必要なときには介護してくれる人がいます。

そして娘さんも、身体を壊しながら毎日の介護を続ける必要がなくなります。

娘さんが会いに来たときには、

「介護をする人」としてだけではなく、「娘」として母親に会うことができる。

それも親子の関係を続けていく一つの形だと思います。

身体を見ることは、その人の生活を見ることでもある

整体でも、私は痛みのある部分だけを見ればいいとは考えていません。

腰が痛い。

膝が痛い。

身体が動かしにくい。

その身体で、普段どのような生活をしているのか。

仕事ではどのくらい身体を使っているのか。

家では何をしなければならないのか。

何を続けたいのか。

身体の状態と実際の生活を一緒に確認することで、必要なことも変わります。

身体を整えること自体を目的にするのではなく、その身体でどのような生活を送っていくのか。

理学療法士として病院や介護の現場で人の身体を見てきた経験から、私はそこまで含めて身体を見ることを大切にしています。

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信頼関係とは何なのか?身体を見る前に大切にしていること 1254 1254 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

信頼関係とは何なのか?身体を見る前に大切にしていること

整体では、身体を評価することが大切です。

どこが痛いのか。

どの動作で痛むのか。

関節はどのくらい動くのか。

筋力はどうなのか。

歩いたときに身体はどう動くのか。

もちろん、こうした身体の確認は必要です。

ただ私は、理学療法士として患者様と関わってきた中で、身体だけを見ていては分からないこともあると感じてきました。

その原点の一つが、学生時代の臨床実習で担当した患者様との経験です。

「また私を実験台にするんですか」

最後の臨床実習で担当した患者様へ、初めて挨拶に行ったときのことです。

患者様から、

「また私を実験台にするんですか。もう学生が何回も私のところに来るのは嫌なんです」

と言われました。

最初は指導者も一緒にリハビリへ入りました。

そこから徐々に指導者が離れ、私と患者様でリハビリを行うようになっていきました。

最初は拒否的だった患者様でしたが、関わっていく中で少しずつ話をしてくれるようになりました。

そして、歩行訓練以外のリハビリもさせてもらえるようになっていきました。

私が何か特別なことをしたわけではありません。

意識していたのは、

「この人は、何に怒っているのだろう」

「何に不満を感じているのだろう」

ということでした。

「学生が嫌」という言葉だけで判断しない

最初に言われた言葉だけを見れば、

「学生に担当されることが嫌な患者様」

と考えることもできます。

しかし、実際に関わっていくと、それだけではないことが分かってきました。

屋外歩行をしていたとき、患者様が家族について話してくれたことがあります。

私は学生です。

家族との問題について何かを判断したり、解決したりできる立場ではありません。

だからといって、

「学生だから聞いてはいけない」

とも思いませんでした。

私は、患者様が話していることを否定せずに聞いていました。

そこから少しずつ、その人が抱えているものが見えてきました。

本当に困っていたのは何だったのか

患者様には、退院後の生活に対する不安がありました。

骨折する前までは普通に生活していた。

ところが骨折によって生活が変わり、これからどのように暮らしていくのかを考えなければならなくなった。

さらに、本人が求めている家族からのサポートと、実際の状況にも違いがありました。

そうした背景まで知ると、

「学生が嫌」

という最初の言葉の見え方も変わります。

身体の問題だけではありません。

退院した後にどこで暮らすのか。

家族からどのようなサポートを受けられるのか。

以前のような生活へ戻れるのか。

そうした不安を抱えているところへ、何人もの学生が担当することになれば、それ自体が負担になることもあります。

痛みという言葉も、表面だけでは分からないことがある

これは、現在身体を見るときにも大切にしていることです。

例えば、

「腰が痛い」

「膝が痛い」

「肩が痛い」

という訴えがあります。

当然、痛みのある場所や身体の動きを確認します。

しかし同じ腰痛でも、その人が本当に困っていることは同じとは限りません。

痛くて仕事ができない。

好きな運動ができない。

家事ができない。

外出できない。

夜眠れない。

本人が困っているのは、単に「痛みがあること」だけではない場合があります。

だから、痛みの場所だけではなく、

その痛みによって、その人の生活の何ができなくなっているのか。

そこまで聞くことが大切だと考えています。

信頼関係を作ることを目的にしない

私は、信頼関係は、

たくさん話せばできる。

長く関わればできる。

仲良くなればできる。

というものではないと思っています。

そして施術する側が、

「この方とは信頼関係ができた」

と一方的に決めるものでもありません。

まず、目の前の人が何に困っているのかを知ろうとする。

身体の痛みを見る。

実際の動きを見る。

そして本人の話を聞く。

必要であれば、生活の中で何に困っているのかまで確認する。

そのうえで、今その人の身体に何が必要なのかを考える。

私は、身体を見ることと、その人の話を聞くことを別々には考えていません。

学生時代に最初は拒否された患者様との経験は、今でも人の身体を見るときの原点の一つになっています。

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整体院・青体

歩けるようになれば、早く退院していいのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

歩けるようになれば、早く退院していいのか?

病院の中で歩けるようになった。

では、それだけで退院しても大丈夫なのでしょうか。

以前、肺炎で入院された40代の男性を担当しました。

入院当初は呼吸状態が安定せず、身体を動かすことでSpO2が低下し、酸素も1L使用されていました。

その後、少しずつ状態は改善し、ベッド周囲の動作や短い距離であれば歩けるようになりました。

酸素も外すことができました。

しかし、私が見ていたのは、

「歩けたか、歩けなかったか」だけではありません。

歩行距離と息切れ・SpO2を一緒に確認する

歩行練習では、

何m歩いたところで息切れが始まるのか。

何m歩くとSpO2が低下するのか。

そして、低下したあと何秒、何分で回復するのか。

こうした身体の反応を、歩行距離と一緒に確認していました。

特に酸素カニューレを外した時期は慎重に見ていました。

酸素を外して歩けたから、

「もう大丈夫」

ではありません。

短い距離で息切れが出ないか。

SpO2はどのように変化するのか。

休息すると、どの程度で回復するのか。

そこまで確認して初めて、次の運動負荷を考えることができます。

最初から長い距離を歩くのではなく、少しずつ負荷を上げる

最初の頃は、短い距離を歩いただけでもSpO2が低下し、休んでも回復するまでに時間がかかっていました。

そのため、最初から100m、200mと歩いてもらったわけではありません。

まず5m程度、距離を延ばす。

そこで身体の反応を確認する。

問題がなければ10m、20mと延ばしていく。

その日の身体の状態と、それまでの回復経過を確認しながら歩行距離を延ばしていきました。

大切なのは、

何m歩けたかではなく、その距離を歩いたときに身体がどう反応したか

ということです。

同じ50mでも、息切れがなくSpO2も安定している50mと、強い息切れがありSpO2が低下する50mでは意味が違います。

休んだ後の回復時間も身体を見るための情報になる

もう一つ確認していたのが、休息後の回復です。

歩いてSpO2が低下した。

そこで評価が終わるわけではありません。

休んだときに何秒、何分で戻るのか。

最初の頃はSpO2が低下するのも早く、回復にも時間がかかっていました。

それが徐々に歩ける距離が延び、休息すれば1分程度で回復できるようになっていきました。

歩行距離だけではなく、こうした回復時間の変化も、身体がどの程度の運動負荷に耐えられるようになっているのかを考える材料になります。

退院後に自分で身体の反応を確認できるようにする

この評価は、病院でのリハビリだけに必要なものではありません。

退院後にもつながります。

本人にも歩いた距離を伝えながら、

「これからも歩く練習をしていけば大丈夫ですが、息切れがあるときには休息を取ってください」

と伝えていました。

自分は今どのくらい歩けるのか。

どのような状態になったら休む必要があるのか。

休めばどの程度で回復するのか。

本人自身が自分の身体の反応を知ることも、退院後に活動していくためには必要です。

「歩けるから退院」ではなく、その後の生活まで考える

この方には、早い段階で退院の話が出ていました。

しかし私は、その時点で退院すると、外出することも難しいのではないかと考えていました。

一方で、身体が変化していなかったわけではありません。

1週間ごとに歩行距離は延び、身体の反応も改善していました。

そこで主治医には、

今すぐ退院するのではなく、もう1〜2週間、歩行距離や身体の反応を確認してほしい

と伝えました。

「危ないから退院できない」というだけではありません。

今はまだ生活に必要なところまで届いていない。しかし、改善しているから、もう少し時間があればそこまで確認できる可能性がある。

その経過まで含めて考えていました。

その後、歩行距離はさらに延びました。

階段練習を行い、屋外でも実際に距離を測りながら歩いてもらいました。

最終的には300m程度まで歩けるようになり、身体の反応にも大きな問題がないことを確認して退院となりました。

「できる・できない」だけで身体を判断しない

病院の中で数m歩くことと、退院して生活することは同じではありません。

外出すれば、もっと長い距離を歩きます。

階段を使うこともあります。

仕事へ戻れば、さらに活動量が増える場合もあります。

だから、

歩けるか。

歩けないか。

だけではなく、

何m歩けるのか。

どのくらいで息切れが出るのか。

SpO2はどう変化するのか。

休息するとどのくらいで回復するのか。

先週と比べてどう変化しているのか。

そこまで見る必要があります。

これは、現在身体を見るときにも大切にしている考え方です。

一度できた、一度楽になったという結果だけではなく、実際の生活の中でその状態を維持できるのか。

その人の生活まで含めて身体を見ることが大切だと考えています。

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整体院・青体

若ければ、元の生活まで戻れるのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

若ければ、元の生活まで戻れるのか?

リハビリの現場では、

「まだ若いから、これからもっと良くなるだろう」

と考えることがあります。

もちろん、年齢は身体の回復を考えるうえで一つの要素です。

ただ、実際に患者様と関わっていると、若いということだけでは判断できないことがあります。

突然、下半身が動かしにくくなった40代の患者様

以前、40代の患者様で、突然下半身が動かしにくくなった方を担当しました。

足がとにかく重く、歩こうとしても足が上がりにくい状態でした。

脳の画像検査では明らかな異常が確認されず、大学病院を含めてさまざまな検査を受けても、症状を説明できる疾患は特定されませんでした。

40代という年齢だけを考えれば、

「まだ若いから回復するだろう」

と思うかもしれません。

しかし、実際の身体を見ると、それだけでは判断できませんでした。

年齢ではなく、今どの動作ができるのかを見る

この方と関わる中で、私自身、

「どこまで回復するのだろう」

ということを常に考えていました。

本人は元のように歩けるようになることを期待しています。

仕事にも復帰したい。

当然、その希望を考えながらリハビリを行います。

ただ、「若いから元通りになる」と最初から決めることはできません。

大切なのは、今の身体で何ができるのかを一つずつ確認することです。

足をどの程度動かせるのか。

立ったときに身体を支えられるのか。

歩いたときに足はどのように動くのか。

どこで動きにくさが出るのか。

実際の身体と動作を確認しながら、その時点で必要な練習を考えていきます。

自主トレーニングも「若いから多くやる」ではない

自主トレーニングについても同じです。

若いから運動量を増やせばいい。

たくさん歩けば早く回復する。

筋力トレーニングを増やせば元の生活に戻れる。

そのように単純に考えることはできません。

今の身体でどの程度の運動ができるのか。

運動した後に身体はどうなるのか。

翌日に疲労や症状が残っていないのか。

そうした変化を確認しながら、その人に合った運動量を考える必要があります。

「歩ける」と「元の生活に戻れる」は同じではない

もう一つ大切なのが、歩けるようになることと、元の生活に戻れることは同じではないということです。

仕事に復帰するのであれば、仕事中に必要な移動や立位などにも身体が対応できなければいけません。

自宅で生活するのであれば、家の中での移動や日常生活を続けられる必要があります。

一度歩けたから回復した。

筋力が上がったから元の生活へ戻れる。

それだけでは判断できません。

実際の生活の中で、どの程度身体を使う必要があるのか。

その身体の状態で生活を継続できるのか。

そこまで考える必要があります。

若さだけで身体の回復を判断しない

年齢は、身体を見るうえで大切な情報の一つです。

しかし、

「若いから大丈夫」

「年齢が高いから難しい」

と年齢だけで判断することはできません。

現在の身体の状態。

実際の歩行や動作。

運動した後の変化。

本人が戻りたい生活や仕事。

そうしたものを一つずつ確認しながら、今何が必要なのかを考える。

私は、年齢という一つの数字だけではなく、実際の身体と生活を見ることが大切だと考えています。

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整体院・青体

バランスが悪ければ、バランス練習をすればいいのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

バランスが悪ければ、バランス練習をすればいいのか?

 

バランスが悪く、歩くときにふらつきがあると、

「バランス練習をすればいい」

「歩けないなら歩行練習をすればいい」

と考えることがあります。

もちろん、バランス練習や歩行練習が必要な場合はあります。

ただ、実際には「バランスが悪いからこの運動」「歩けないから歩行練習」と単純に決められるわけではありません。

その日の身体の状態を実際の動作から確認し、どの練習を選ぶのかを考える必要があります。

脊髄小脳変性症の患者様へのリハビリ

以前、脊髄小脳変性症の患者様のリハビリを担当したことがあります。

この方は介助を受けながら自宅で生活されていました。

目標となるのは、単に「歩けるようになる」ということだけではありません。

トイレまでの短い距離を移動する。

トイレでは支持物を持ちながら立ち、ズボンを上げ下ろしする。

そういった実際の生活で必要になる動作につなげていく必要がありました。

脊髄小脳変性症では、身体を思ったように協調して動かすことが難しくなる場合があります。

そのため、この方にも立った状態でのバランス練習だけではなく、マット上で四つ這いや膝立ちなどを行っていました。

膝立ちができたから、次は歩行練習とは限らない

マット上で見ていたことの一つが、

身体をある程度固定した状態で、上肢や下肢を動かせるか

ということです。

例えば膝立ちでは、少し介助すれば姿勢を保つことができていました。

では、膝立ちができれば、そのまま歩行練習へ進めるのでしょうか。

実際にはそう単純ではありません。

マット上の膝立ちではある程度姿勢を保つことができても、立位になるとふらつきが大きくなります。

姿勢が変われば、身体に求められるバランス能力も変わります。

だから私は、マット上で練習した後に、実際に立ってもらっていました。

歩行練習ができるか、まず立位と足踏みで確認する

まず立ったときに、身体がどのような状態なのかを確認します。

そして、その場で足踏みをしてもらいます。

そこで、

今日はどのくらい身体を支えられるのか。

足を動かしたときに、どの程度ふらつくのか。

歩行練習まで進められる状態なのか。

そういったことを実際の動作から確認します。

つまり、

「今日は歩行練習の日だから歩きましょう」

ではありません。

今日、この人は歩行練習ができる状態なのか。

そこを見て判断します。

歩行器か平行棒かも、その日の状態から考える

歩行練習ができると判断したとしても、それで終わりではありません。

歩行器を使うのか。

平行棒の中で行うのか。

どの程度の介助が必要なのか。

その日の立位や足踏み、ふらつきの状態を確認しながら、安全に練習できる方法を選択していきます。

大切なのは、練習を決められた順番だけで考えないことです。

四つ這いができた。

次は膝立ち。

膝立ちができた。

次は立位。

立位ができた。

では歩行。

必ずこのように進むわけではありません。

一つの姿勢では身体を支えられていても、姿勢が変われば急にバランスを崩すことがあります。

だから、一つの運動ができたことだけで判断せず、実際に姿勢を変えながら身体の反応を確認する必要があります。

バランス練習や歩行練習の目的は生活につなげること

そして、歩けるようになること自体が最終目的とも限りません。

今回の方であれば、自宅で生活するために、

トイレまで移動する。

支持物を持ちながら立つ。

ズボンを上げ下ろしする。

こうした動作が必要でした。

歩行練習やバランス練習も、その生活につなげるために行っています。

だからこそ、

何のためにこの練習をしているのか。

今日の身体ではどこまでできるのか。

どの方法なら安全に行えるのか。

そこまで考える必要があります。

バランスが悪いから、バランス練習をする。

歩けないから、歩行練習をする。

それだけではありません。

その日の身体を実際に確認して、今何が必要なのかを選択する。

そして、その練習が本人の生活のどこにつながるのかを見る。

私は、身体を見るうえで、この考え方を大切にしています。

広島市西区横川町1丁目

整体院・青体

膝の痛みにストレッチは必要?その日の身体に合わせて行うことが大切な理由 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

膝の痛みにストレッチは必要?その日の身体に合わせて行うことが大切な理由

 

膝の痛みや身体の硬さがあると、

「ストレッチをした方がいい」

と考える方は多いと思います。

もちろん、ストレッチによって関節の動く範囲が広がることはあります。

しかし、大切なのは単純に「どこまで伸ばせるか」ではありません。

その日の身体の状態や気温、これから行う運動などによっても、ストレッチの方法は変わります。

冬になると膝が痛くなる70代後半の女性

以前、70代後半の女性で、普段からテニスをされている方がいました。

特に冬になると膝が痛くなることがあり、私はテニスをする前にどのような準備をしているのかを聞きました。

すると、すぐにテニスを始めることもあれば、ストレッチをしてから始めることもあるとのことでした。

実際にストレッチのやり方を確認してみると、かなり無理をして身体を伸ばしていました。

そして本人からは、

「最近、身体がどんどん硬くなっている」

という話も聞きました。

ここで私がまず伝えたのが、夏と冬では同じように考えないことです。

冬はストレッチの前に身体を温める

冬は気温が低く、身体も冷えた状態から始まります。

その状態でいきなり強くストレッチをしたり、すぐにテニスを始めたりするのではなく、まず少し歩くなどして身体を動かす。

そしてテニスも、最初から大きく動くのではなく、軽いウォーミングアップから始めるように伝えました。

身体が冷えた状態と、少し動いて温まった状態では、身体の動きやすさも変わります。

だから冬に身体が硬いからといって、最初から無理に伸ばすのではなく、まず身体を動かして温める。

そのうえでストレッチをしていくことが大切です。

最初から最大まで伸ばす必要はない

もう一つ、この方に伝えたのがストレッチをするときの感覚です。

最初から自分が動かせる最大の範囲まで無理に伸ばそうとするのではなく、少し余裕を残したところから始める。

そして一度ストレッチをした後、もう一度同じ動きをしてみます。

すると、

「さっきより伸びる」

「今度はここが伸びている」

「左右で感じ方が違う」

など、自分の身体の変化を感じることがあります。

私は、この1回目と2回目の違いを本人自身が感じることも大切だと考えています。

同じストレッチでも、その日の身体によって違う

同じ人であっても、身体の状態は毎日まったく同じではありません。

昨日はここまで身体が動いた。

前回はここまで伸ばせた。

だから今日も同じところまで伸ばさなければいけない。

そう考えて無理をする必要はありません。

その日の身体がどこまで動くのか。

1回目にストレッチしたときはどう感じるのか。

2回目にはどのように変わったのか。

本人自身が身体の変化を感じながら調整していくことが大切です。

「身体が硬いから強く伸ばす」とは限らない

身体が硬くなったと感じると、

「もっと強くストレッチをしなければ」

と考えることがあります。

しかし、ストレッチは強く行えばいいというものではありません。

何のために行うのか。

いつ行うのか。

どのくらい伸ばすのか。

その日の身体はどのような状態なのか。

そこまで考える必要があります。

また、膝の痛みがあるからといって、膝だけを見ればいいとは限りません。

足首や股関節など、身体全体の動きも確認する必要があります。

膝の痛みがあっても、好きなテニスを続けるために

今回の70代後半の女性の場合、目的は単純に「身体を柔らかくすること」ではありませんでした。

好きなテニスをこれからも続けることです。

そのために、冬であればまず身体を温める。

その日の身体の伸び方を確認しながらストレッチをする。

そして軽い動きから徐々にテニスへ移っていく。

膝が痛いから運動をすべてやめる。

身体が硬いから強くストレッチをする。

そうではなく、

好きなことを続けるために、その日の身体に何が必要なのかを考える。

ストレッチも、そのための一つの方法です。

私は専門職が一方的に、

「ここまで伸ばしてください」

と決めるだけではなく、本人が1回目と2回目の身体の違いを感じられるように伝えることも大切だと考えています。

ストレッチそのものが良い、悪いではありません。

その人が、どのタイミングで、どの程度行うのか。

そして、その日の身体がどのような状態なのか。

自分の身体を確認しながら調整することが、運動や好きなことを続けていくためにも大切だと思っています。

広島市西区横川町の整体院 青体

身体の痛みや不調に対する整体を行っています。

腰痛は筋力トレーニングだけで改善する?筋力があっても身体をうまく使えないことがある 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

腰痛は筋力トレーニングだけで改善する?筋力があっても身体をうまく使えないことがある

腰痛があると、

「筋力が弱いから筋力トレーニングをした方がいい」

と言われることがあります。

確かに、身体を動かすために筋力は必要です。

立つ、歩く、階段を上る。どれも筋力を使います。

では、筋力があれば身体は問題なく動くのでしょうか?

私は、筋力そのものだけではなく、持っている筋力を実際の動作の中で使えているのかまで見ることが大切だと考えています。

運動している20代男性にあった歩行時の腰痛

以前、20代の男性で腰痛を訴えて来られた方がいました。

普段から運動もしており、年齢的にも若い方です。

しかし、歩いていると腰に痛みが出ていました。

身体を確認していくと、単純に「筋力が弱いから腰が痛い」という状態ではありませんでした。

私が見ていた一つが、股関節周りの筋肉です。

ただし、ここでいうのは単純に筋力があるか、ないかということではありません。

股関節周りの筋肉を、普段の動作の中でうまく発揮できているのか。

そこを見ていきました。

歩行や方向転換まで確認する

実際に歩いたり方向転換したりしてもらうと、方向を変えたときに姿勢が大きく崩れていました。

さらに身体を見ていくと、足首からうまく荷重できていませんでした。

人が歩いたり方向を変えたりするときには、足が地面に接して、そこから身体を支えながら動いていきます。

この方の場合、その足元からの荷重がうまくできていないことで、股関節周りの筋肉も十分に発揮できず、股関節、骨盤、そして腰へと負担がかかっていると考えました。

腰が痛いからといって、腰だけを見ればいいとは限りません。

また、股関節周りの筋肉がうまく使えていないからといって、その筋肉だけを鍛えればいいとも限りません。

筋力トレーニングではなくバランス練習を行った理由

ここで、

「股関節周りがうまく使えていないから、筋力トレーニングをしましょう」

と考えることもできます。

しかし、私は筋力をつけることだけを目的にはしませんでした。

この方に行ってもらったセルフエクササイズは、バランス練習を中心としたものでした。

足の感覚を入れながら、身体を支える練習をしていきました。

大切なのは、

筋力があることと、その筋力を実際の動作の中で使えることは同じではない

ということです。

筋肉そのものに力があったとしても、足元からうまく身体を支えられなければ、その上にある股関節や骨盤、腰にも影響します。

反対に「この筋肉が弱い」と感じたとしても、単純にその筋肉だけを筋力トレーニングすればいいとは限りません。

なぜ、その筋肉をうまく使えていないのか。

実際に身体を動かしたとき、どこから動きが崩れているのか。

そこを見る必要があります。

セルフエクササイズ後も実際の動作を確認する

そして、セルフエクササイズを伝えて終わりではありません。

2回目、3回目に来られたときには、もう一度実際に動いてもらいました。

方向転換したときのふらつきはどうなっているのか。

歩いたときの腰の痛みはどうなっているのか。

そうやって実際の動作の変化を確認していきました。

筋力を評価すること自体が必要ないわけではありません。

筋力が大きく低下していれば、それによって立ったり歩いたりすることが難しくなる場合もあります。

ただ、筋力だけを測って、

「筋力があるから大丈夫」

「筋力が弱いから筋力トレーニングをすればいい」

と判断するだけでは、実際の身体の動きが見えないことがあります。

筋力を見る。

実際に歩いてもらう。

方向を変えてもらう。

どこで身体が崩れるのかを見る。

そのうえで、今この人には何が必要なのかを考える。

そして、もう一度実際の動作で変化を確認する。

私は、この流れを大切にしています。

身体を動かすために筋力は必要です。

ただ、筋力があることと、その力を身体の中でうまく使えることは別です。

腰痛があるから筋力トレーニングをする、という一つの方法だけではなく、その人が持っている力を実際の歩行や動作の中で使えているのか。

筋力だけではなく、そこまで見ることが身体を考えるうえでは大切だと思っています。

自分では努力して実践している

それなのに不調をきたす

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