施設に入るという選択を、どう考えるのか?

施設に入るという選択を、どう考えるのか?

施設に入るという選択を、どう考えるのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

身体の状態を見るとき、痛みや筋力、関節の動きだけを確認すればいいわけではありません。

その身体で、現在どのような生活をしているのか。

誰の介助を受けているのか。

その生活をこれからも続けられるのか。

理学療法士として患者様や利用者様に関わってきた中で、身体と生活は切り離して考えられないと感じた経験があります。

自分で身体を支えることが難しかった80代女性

デイサービスで働いていた頃、80代の女性を担当したことがあります。

脳・神経系の問題に加えて側弯など身体の変形もあり、自分で体幹をまっすぐに保つことが難しい方でした。

ベッドの端に座ることにも介助が必要で、移動などの動作もほぼ全介助でした。

それでも本人はやる気があり、自分でも身体を動かそうと一生懸命取り組まれていました。

自宅では娘さんと生活されていました。

娘さんも仕事をしながら介護を続けていました。

身体の状態だけではなく、家族の負担も見えてくる

この方の自宅はデイサービスから離れていたため、送迎では最後にお送りすることが多くありました。

自宅へ入るためには、大掛かりなスロープを設置する必要があります。

本人の介助量も多く、デイサービスでも場面によってはスタッフ2〜3人で対応することがありました。

それだけの介助が必要な方を、家族が自宅で支えています。

送迎で娘さんに会う中で、疲労困憊していることが分かりました。

実際に体調を崩し、仕事を休むこともありました。

介護サービスを利用する。

福祉用具を使う。

ケアマネジャーに相談する。

介助方法を工夫する。

できることを行っても、サービスがない時間には家族が介護をする必要があります。

本人にも「一人で過ごす時間」があった

一方、娘さんが仕事へ行けば、本人が一人で過ごす時間もあります。

本人自身からも、一人で長い時間を過ごすことへの不安を聞いていました。

自宅で暮らしているから、それだけで本人にとって良い生活だとは限りません。

自由に動けない。

排泄したくても自分だけでは対応できない。

家族が帰ってくるまで一人で待つ。

そして家族側も、仕事をしながら介護を続け、身体を壊すほど疲れている。

身体を見るということは、こうした実際の生活まで見ることでもあると思っています。

「自宅で生活できること」だけを目標にしない

本人には、

「娘に迷惑をかけたくない」

という思いもありました。

もちろん、自宅で娘さんと生活したいという気持ちもあったと思います。

しかし、自宅で生活を続けることによって娘さんの負担がさらに大きくなる。

本人が一人で過ごす不安も残る。

その状態で、

「本人が自宅を希望しているから、自宅生活を続ければいい」

と簡単に判断することはできません。

反対に、

「介護量が多いから施設へ入ればいい」

と決めることもできません。

本人にも生活があります。

家族にも生活があります。

両方を見る必要があります。

施設に入ることで変わる親子の関係もある

最終的には、本人と家族が話をして施設へ入ることになりました。

私は、この方にとって施設へ入るという選択で良かったのではないかと感じました。

施設であれば、一人で長時間待つ必要はありません。

必要なときには介護してくれる人がいます。

そして娘さんも、身体を壊しながら毎日の介護を続ける必要がなくなります。

娘さんが会いに来たときには、

「介護をする人」としてだけではなく、「娘」として母親に会うことができる。

それも親子の関係を続けていく一つの形だと思います。

身体を見ることは、その人の生活を見ることでもある

整体でも、私は痛みのある部分だけを見ればいいとは考えていません。

腰が痛い。

膝が痛い。

身体が動かしにくい。

その身体で、普段どのような生活をしているのか。

仕事ではどのくらい身体を使っているのか。

家では何をしなければならないのか。

何を続けたいのか。

身体の状態と実際の生活を一緒に確認することで、必要なことも変わります。

身体を整えること自体を目的にするのではなく、その身体でどのような生活を送っていくのか。

理学療法士として病院や介護の現場で人の身体を見てきた経験から、私はそこまで含めて身体を見ることを大切にしています。

広島市西区横川町1丁目
整体院・青体