膝や股関節に痛みがあると、
「痛いので、あまり動かない方がいい」
と考えることがあります。
もちろん、身体の状態によっては安静が必要です。
しかし私は、
「痛みがある=動いてはいけない」
という考え方を過度に当てはめないことも大切だと考えています。
では、痛みが残っている場合、どこまで身体を動かしていいのか。
その判断をするときに大切なのは、単純に「痛いか、痛くないか」だけを見ることではありません。
その痛みが、いつ、どのように出ているのか。
そこまで確認する必要があります。
「歩くと膝が痛い」だけでは分からない
例えば、膝に痛みがある。
それでも歩くこと自体はできている。
その場合、私はまず、
どのくらい歩くと痛みが出るのか
を見ます。
歩き始めから痛いのか。
歩いている間、ずっと痛いのか。
ある程度の距離を歩いてから痛くなるのか。
最初は痛いけれど、歩いているうちに軽くなってくるのか。
同じ「歩くと膝が痛い」という状態でも、中身は違います。
だから、「痛い」という言葉だけで運動を中止するのではなく、
痛みがどのタイミングで出て、動くことでどう変化するのか
を確認します。
歩き始めだけ痛いのであれば、最初の動きを見る
例えば、歩き始めには痛みがある。
しかし、そのまま歩いていると徐々に痛みが軽くなる。
そういう場合であれば、
「痛いから歩かない」
だけで終わるのではなく、私は初動の動きを見ます。
立った状態から、どのように一歩目を出しているのか。
最初に身体を動かすとき、どこへ負担がかかっているのか。
身体全体はどのように使われているのか。
そこに改善できる部分があれば、運動療法を行うこともあります。
関節や軟部組織の状態を確認し、必要に応じて筋膜リリースなどの施術を行うこともあります。
ただし、すべての痛みを施術や運動で対応するわけではありません。
状態によっては、医療機関での検査や治療を検討する必要もあります。
炎症や腫れがあるなら、同じようには考えない
一方で、膝に炎症があり、腫れが出ている。
そのような場合には、患部への負担を減らす必要があります。
ただし、
「安静=一切動かない」
とも限りません。
自宅では、
トイレへ行く。
食事をする。
部屋の中を移動する。
生活するために必要な動作があります。
そこで、
手すりを使う。
杖を使う。
必要な場所では身体を支えながら移動する。
といった方法も考えます。
つまり、
動くか、動かないかの二択ではありません。
患部への負担を減らしながら、必要な生活動作をどう続けるのかまで考えます。
「安静にしてください」だけでは生活は見えない
「安静にしてください」
という言葉だけでは、
どこまで歩いていいのか。
何を使えば負担を減らせるのか。
家の中ではどう移動するのか。
どのような変化があれば負荷を見直すのか。
そこまでは分かりません。
痛くても我慢して動けばいいわけでもありません。
少しでも痛ければ、すべての活動をやめればいいわけでもありません。
現在の身体に合わせて、動く量や負荷を調整する。
そこが大切だと考えています。
痛みの数字だけで身体を判断しない
施術をして、
「痛みが10から5になった」
という変化があれば、それも一つの情報です。
ただ、痛みの強さだけではなく、
いつ痛むのか。
どの動作で痛むのか。
どのくらい動くと痛むのか。
動いているうちにどう変わるのか。
炎症や腫れはあるのか。
生活の何ができなくなっているのか。
そこまで確認します。
そのうえで、
運動療法なのか。
施術なのか。
負荷を下げるのか。
杖や手すりを使うのか。
医療機関での治療を検討するのか。
必要な方法を考えます。
痛みを「なくす対象」だけにしない
痛みが強ければ、早くなくなってほしいと思うのは当然です。
痛みを減らすことも大切です。
ただ、
痛みがあるか、ないかだけで身体を見ない。
痛みが出るタイミング。
動いたときの変化。
身体の状態。
炎症や腫れ。
生活の中で必要な動作。
痛みは、身体の状態を考えるための一つの情報でもあります。
だから私は、
「痛みをなくすこと」だけではなく、「その痛みが何を示しているのかを見ること」
を大切にしています。
広島市西区横川町1丁目
整体院・青体