一つの優れた技術だけで、すべての身体に対応できるのか?

一つの優れた技術だけで、すべての身体に対応できるのか?

一つの優れた技術だけで、すべての身体に対応できるのか? 1254 1254 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

理学療法士や整体師として技術を学んでいると、

「この技術をもっと上手くできるようになりたい」

と思うことがあります。

私自身、仙腸関節を調整することで全身を整えていく技術を学んだことがあります。

仙腸関節の調整は、簡単な技術ではありません。

微細なタッチ。

どの程度力を抜くのか。

自分がどの位置に立つのか。

患者様にどの位置にいてもらうのか。

こうした細かな違いによっても施術は変わります。

だからこそ研修へ行き、何度も練習し、実際に人の身体に触れながら回数を重ねていく。

技術の精度を高めること自体は、専門職として大切なことだと思います。

ただ、ここで一つ考える必要があります。

一つの技術の精度を高め続ければ、すべての身体に対応できるようになるのでしょうか。

変わらないとき、技術不足だけを考えるのか

技術を学び始めたばかりであれば、

「自分のやり方がまだ上手くないのではないか」

と考えることがあります。

実際、それが原因であることもあると思います。

微細なタッチが必要な技術なら、力が入りすぎているのかもしれない。

自分のポジショニングが悪いのかもしれない。

患者様の位置が適切ではないのかもしれない。

だから練習する。

研修へ行く。

回数を重ねる。

これは必要な過程です。

しかし、それでも目の前の患者様の状態を考えるときには、もう一つの可能性があります。

そもそも、その人に対して見るべきものが仙腸関節だけではないのではないか。

ということです。

人間の身体は、一つの関節だけでできていない

骨盤の上には背骨があります。

さらに上には首があります。

下には股関節があり、その先には膝や足首があります。

そして身体にあるのは関節だけではありません。

筋膜があります。

神経があります。

血管があります。

さまざまな組織がつながりながら、一つの身体をつくっています。

例えば仙腸関節を調整しても、股関節にねじれが残っていることがあります。

軟部組織が短くなり、身体を引っ張っていることもあります。

背中のアライメントが崩れたままの場合もあります。

首や四肢の末端まで確認する必要があることもあります。

そう考えると、

仙腸関節を正確に調整できることと、身体全体を見られることは同じではありません。

「もっと上手くなる」だけでは見えないことがある

これは、一つの技術を否定する話ではありません。

仙腸関節を調整することで、身体が緩んだり、症状や動きが変化したりする方もいます。

だから技術を練習する意味があります。

ただ、

患者様が変わらない。

だから自分の技術が足りない。

だから、もっと同じ技術を練習する。

これだけになってしまうと、別の可能性を見落とすことがあります。

必要なのは、

「自分の技術がまだ足りないのか」

という視点と、

「そもそも今、見るべきものが違うのではないか」

という視点です。

技術を磨くことと、評価する範囲を広げることは別です。

施術したあとも身体は動き続ける

施術によって関節を調整しても、人はその状態で止まっているわけではありません。

立ちます。

歩きます。

仕事をします。

家事をします。

運動もします。

長く偏った身体の使い方を続けていたのであれば、関節を調整しても、今までと同じ身体の使い方へ戻ることがあります。

その場合には、新しい身体の使い方を覚えるための運動が必要かもしれません。

活動量が長期間落ちていたのであれば、状態を確認しながら少しずつ活動量を上げる必要があるかもしれません。

施術だけではなく、その後にどう身体を使うのかまで考える必要があります。

筋膜リリースも「一つの方法」

これは筋膜リリースでも同じだと考えています。

身体が硬いから筋膜リリース。

腰痛だから筋膜リリース。

と最初から方法を決めるのではありません。

関節を見る必要があるのか。

筋膜などの軟部組織を見る必要があるのか。

身体の使い方を見る必要があるのか。

活動量を考える必要があるのか。

目の前の身体には、今何が必要なのか。

そこを確認したうえで、必要な施術や運動を選びます。

技術を増やすことが目的ではない

たくさんの技術を覚えればいい、という話でもありません。

一つの技術を深く学ぶことには意味があります。

高い精度で行えることは、大きな強みになります。

しかし、

一つの技術を深く学ぶことと、その技術だけですべてを見ることは違います。

技術の精度を高める。

同時に、目の前の人を見る範囲を狭くしない。

その両方を持ちながら、身体の状態に合わせて必要な施術や運動を考えることを大切にしています。

広島市西区横川町1丁目
整体院・青体