身体に痛みがあると、
「筋力が足りないのではないか」
「もっと身体を鍛えた方がいいのではないか」
と考えることがあります。
もちろん、筋力が必要な場合はあります。
しかし、身体を十分に鍛えている人にも、腰痛や肩の症状は起こります。
以前、私が参考にしたアメリカの理学療法士の書籍に、興味深い事例が紹介されていました。
プロのアメリカンフットボール、野球、バスケットボールなどの選手たちの身体を見ていくと、腰や肩に症状を抱えている選手がいたという話です。
プロ選手なら、筋力不足なのか?
プロスポーツ選手です。
一般の人と比べても、日常的にかなりのトレーニングをしています。
さらに、トレーナーが複数つき、身体のケアも受けられる環境にあります。
それでも、腰や肩に症状が出ていました。
そこで、
「筋力が足りないから、さらに筋力トレーニングを増やそう」
という方向だけで考えたわけではありませんでした。
見直したのは、競技やトレーニングをしていない時間の過ごし方でした。
例えば、
1〜2時間ごとに立つ。
立ったときの姿勢を確認する。
スマートフォンを見る時間を減らす。
そうした日常生活の過ごし方を見直すことで、腰や肩の症状が軽減した選手が多くいたことが紹介されていました。
トレーニングしている時間だけを見ればいいのか?
私はこの話が非常に興味深いと思いました。
プロの選手であれば、身体を鍛える時間は十分にあります。
身体をケアする環境もあります。
それでも症状がある。
だとすれば、
「どんなトレーニングを追加するか」だけではなく、それ以外の時間に何をしているのか
も見る必要があります。
例えば、1時間しっかりトレーニングをしたとしても、その後、長時間座った状態が続いているかもしれません。
スマートフォンを見るために、長時間同じ姿勢を続けているかもしれません。
身体を鍛えていることと、一日の生活の中で身体をどう使っているかは別の問題です。
身体が硬いなら、ストレッチを追加すればいいのか?
これは、身体の硬さについても同じです。
身体が硬い。
だからストレッチを追加する。
それによって必要な可動域を確保できる人もいます。
筋膜リリースなどによって、身体の動きが変化する人もいます。
しかし、その人がなぜ硬くなっているのかを考えず、ストレッチや筋膜リリースだけを追加しても十分ではない場合があります。
一日の大半を座っているのであれば、ストレッチを増やす前に、途中で立つことが必要かもしれません。
ほとんど身体を動かしていないのであれば、軽く歩くことから始めた方がいいかもしれません。
長時間同じ姿勢でスマートフォンを見ているのであれば、その時間そのものを見直した方がいいこともあります。
つまり、
「身体が硬いから何を足すか」だけではなく、「普段何を長時間続けているのか」も見る。
ここが大切だと思っています。
施術やケアを増やせば解決するとも限らない
ストレッチをする。
筋膜リリースを受ける。
整体を受ける。
こうした身体のケアが必要なこともあります。
ただ、施術によって身体が変わったとしても、その後また同じ身体の使い方を繰り返していれば、再び負担がかかる可能性があります。
だから整体でも、施術をする時間だけを見るのではなく、
仕事ではどんな姿勢が多いのか。
どのくらい座っているのか。
普段どのくらい歩いているのか。
どのくらい身体を動かしているのか。
そうした日常生活まで確認する必要があります。
「何をすればいいか」の前に、今の生活を見る
身体に不調があると、新しいことを追加したくなります。
ストレッチをしよう。
筋力トレーニングをしよう。
体操をしよう。
もちろん、それが必要なこともあります。
ただ、その前に、
普段どのくらい座っているのか。
どのくらい歩いているのか。
仕事ではどんな姿勢が多いのか。
スマートフォンをどのくらい見ているのか。
身体を動かす時間と、動かさない時間はどうなっているのか。
そこを一度確認する。
身体を鍛えているプロスポーツ選手であっても、競技以外の生活があります。
だから一般の方であれば、なおさら身体だけを切り離して考えることはできません。
身体が硬いからストレッチを増やす。
腰痛があるから筋力をつける。
その前に、
「なぜ今、この身体の状態になっているのか」
を生活の中から考える。
そのうえで、ストレッチが必要なのか。
運動が必要なのか。
筋膜リリースなどの施術が必要なのか。
それとも、まず生活の中で身体の使い方を変える必要があるのか。
そこまで見ながら考えることが大切だと思っています。
広島市西区横川町1丁目
整体院・青体