■末梢神経障害の評価
神経学的所見では、筋力低下や感覚障害の分布が、髄節性なのか、末梢神経支配に一致するのかを詳細に見ていきます。運動麻痺の評価はとても重要であり、特に筋力低下の検討は最重要ポイントである。評価に用いるのはMMTの評価を用いる。
●関節可動域の確認
拘縮や変形があるかどうか確認するため、ROMを測定し、関節の可動域にも問題があるか見ていく。
●感覚の評価
表在感覚 触覚、温度覚、痛覚
深部感覚 位置覚、運動覚
完全な神経断裂ならば感覚消失となる
神経拘束による不完全な神経損傷では感覚鈍麻を呈する
■電気生理学的検査
大学病院などで行うので、ここでは詳細は省略します
■その他
●四肢周径 周径を測定することで、筋萎縮が確認される
●自律神経障害 異常な発汗 その皮膚領域の神経支配が疑われる
●皮膚温 損傷された部位は体温低下が見られる
以上のようにこれらの検査と、画像診断、神経生理学検査を用いることで、どういった状態になっているのか確認することができる。なぜこれらの確認するかというと、病態によって治療方針が全く異なっていくからである。完全な神経断裂は手術が必要であるし、拘束性ならば手術ではなく保存療法が選択されるからである
これらに加えて、既往歴の内科的疾患や脳卒中なども一緒に確認する必要があります
次回は保存療法の大まかな詳細を述べていきます。