活動性を上げるとは、ただ多く動けばいいのか?

活動性を上げるとは、ただ多く動けばいいのか?

活動性を上げるとは、ただ多く動けばいいのか? 150 150 広島県広島市西区にある筋膜リリース専門の整体院 青体-SEITAI-です。

 

リハビリでは、「活動量を増やしましょう」「できるだけ身体を動かしましょう」と言われることがあります。

確かに、身体を動かすことは大切です。

活動量が少なくなれば、筋力や体力が低下し、さらに動かなくなるという悪循環につながることもあります。

では、活動性を上げるためには、とにかく多く動けばいいのでしょうか。

私は臨床で患者様と関わる中で、必ずしも「たくさん動くこと」だけが大切なのではないと感じてきました。

活動量は多ければ多いほどいいのか

活動量については、一定の運動時間や身体活動量を確保することの重要性が示されています。

もちろん、そうした基準は一つの目安になります。

しかし、実際に目の前にいる患者様を見ると、全員に同じ活動量を求めることはできません。

年齢も違います。

病気も違います。

筋力や体力も違います。

痛みや疲労の程度も違います。

今までほとんど身体を動かしていなかった人に、いきなり多くの活動量を求めれば、続かないこともあります。

反対に、最初は10分程度だったとしても、それを毎日続けられるのであれば、その人にとっては大切な活動になります。

大切なのは、「どれだけ多く動いたか」という数字だけを見ることではなく、今のその人に必要な活動量はどのくらいなのかを考えることだと思います。

10分でも続けられる活動を考える

例えば、毎日10分歩く。

時間だけを見れば、それほど多い活動量ではないかもしれません。

しかし、それまでほとんど外へ出ていなかった人が毎日10分歩くのであれば、生活は変わってきます。

家から出る。

歩く。

周囲を見る。

場合によっては人と会う。

そして家に帰る。

単純に「10分間の歩行」という運動だけではなく、その人の一日の生活そのものに変化が出てきます。

そして10分を無理なく続けられるようになれば、15分、20分と活動量が増えていくこともあります。

最初から大きな目標を設定するのではなく、まず今できる活動を続けていく。

活動性を考えるときには、こうした視点も必要です。

楽しければ活動性は上がるのか

もう一つ考えたいのが、「楽しく身体を動かす」ということです。

一人で運動するよりも、みんなで体操をしたり、誰かと散歩をしたり、趣味を通して身体を動かしたりする方が続きやすい人もいます。

楽しいと感じることで外へ出る機会が増え、結果として活動量が増えることもあります。

身体だけではなく、人と話したり、笑ったり、何かを楽しみにしたりすることが心にも影響することがあります。

心と身体は完全に別々のものではありません。

ただ、ここでも「みんなで楽しく活動すればいい」と決めてしまうのは違うと思っています。

人と一緒に活動することが好きな人もいれば、一人で過ごすことが好きな人もいます。

集団での体操が楽しい人もいれば、それが負担になる人もいます。

散歩が好きな人もいれば、散歩にはまったく興味がない人もいます。

だから、「楽しい活動なら続く」ということだけでもありません。

その人にとって何なら続けられるのか。

ここを見る必要があります。

「運動」だけが活動ではない

活動性を上げるというと、ウォーキングや筋力トレーニングなどの運動を考えやすいと思います。

しかし、身体を動かす場面は運動だけではありません。

買い物へ行く。

料理をする。

掃除をする。

庭の手入れをする。

友人に会いに行く。

趣味を再開する。

カラオケに行く。

こうしたことでも、人は自然に立ったり、座ったり、歩いたりします。

例えば、友人に会いに行くのであれば、身支度をして、家から出て、目的地まで移動します。

本人は「今日は運動をした」と思っていなくても、結果として身体を動かしています。

以前の記事でも書きましたが、私は患者様と話をするとき、その人が以前どのようなことをしていたのか、何が好きだったのかということも聞いていました。

なぜなら、その中に活動性を上げるきっかけがあることも多いからです。

活動性を見るなら、その人の生活を見る

活動性を評価するとき、歩数や運動時間などの数字は大切です。

数字にすることで、以前より活動量が増えたのか、減ったのかを確認することができます。

ただ、数字だけでは分からないこともあります。

なぜその人は動かなくなったのか。

何なら動こうと思えるのか。

以前は何をしていたのか。

今は何をしたいのか。

活動した翌日に疲れが残っていないか。

無理をして続けていないか。

反対に、本人ができるにもかかわらず、生活の中で身体を動かす機会そのものがなくなっていないか。

こうしたことまで見ていく必要があります。

活動性を上げるというのは、単純に「もっと動いてください」と伝えることではありません。

活動性を上げる目的は「たくさん動くこと」ではない

私は、活動性を上げること自体を目的にしなくてもいいと思っています。

もちろん、必要な活動量を確保することは大切です。

筋力や体力を維持するために運動が必要な人もいます。

しかし、その人の生活を無視して、歩数や運動時間だけを増やしても、それが本人にとって本当に必要な活動なのかは分かりません。

毎日10分でも続けられる人。

趣味を再開することで自然に身体を動かす人。

誰かと会うことで外出するようになる人。

一人で散歩する時間を大切にする人。

必要な活動は人によって違います。

だからこそ、

「どれだけ動けばいいのか」だけではなく、「この人は何のために身体を動かすのか」まで考える。

そして今の身体の状態や生活に合わせて、無理なく続けられる活動を一緒に探していく。

活動性とは、ただ多く動くことではありません。

その人が自分の生活の中で身体を動かし、それを続けていけること。

私は、そこまで含めて活動性を考えることが大切だと思っています。