身体の状態が変わっていても、本人から、
「まだ歩けません」
「まだ良くなっていません」
と言われることがあります。
もちろん、本人がそう感じているのであれば、その感覚も大切な情報です。
しかし、
本人が「できない」と感じていることと、実際に身体ができないことは同じなのでしょうか。
以前、歩行時のしびれがあり、歩き続けると症状が強くなる70代の男性を施術したことがあります。
以前は、自宅からいつも行く公民館まで15分ほどで歩いていました。
ところが当時は途中で休憩が必要となり、30分以上かかっていました。
糖尿病もあったため、私はしびれや歩行だけではなく、身体全体の状態も考えながら経過を見ることにしました。
約3か月で歩き方は変わっていた
身体を整え、自宅でも必要な運動を続けてもらいながら、約3か月、12回程度経過を見ました。
最初は屋内でも杖なしでは歩けませんでした。
それが徐々に、杖を使わなくても屋内を歩けるようになりました。
方向転換も変わりました。
以前は身体を崩すようにして方向を変えていましたが、次第にスムーズに方向転換できるようになっていました。
身体を評価すると、明らかな変化があります。
それでも本人から出てきたのは、
「まだ歩けない」
という言葉でした。
本当に歩けないのか、一緒に確認した
そこで私は、実際に屋外を一緒に歩いて確認することにしました。
「しびれが強くなったら教えてください」
と伝えて歩き始めました。
ところが、なかなか訴えはありませんでした。
そのまま約40分歩くことができ、歩行速度も大きく落ちず、息切れにも大きな問題はありませんでした。
そこで、
「今だったら、公民館まで休憩せずに行けるんじゃないですか?」
と聞くと、
「行ける」
という答えが返ってきました。
「まだ歩けない」という本人の感覚と、実際の身体の状態には違いがあったのです。
身体の変化と本人の感覚、その両方を見る
整体では、痛みやしびれだけを確認するのではなく、実際の動作を見ることが大切です。
歩ける距離。
歩行速度。
杖が必要なのか。
方向転換はどうなのか。
歩いたあとに症状はどう変化するのか。
必要に応じて筋膜リリースなどの施術を行う場合もありますが、大切なのは施術方法そのものではありません。
施術前にできなかったことが、実際にどう変わったのかを確認することです。
ただし、今回の経験から、もう一つ大切だと感じたことがあります。
身体が変わったからといって、
「これだけ歩けるから大丈夫です」
と施術者側だけで判断して終わるわけでもありません。
本人は、その変化をどう感じているのか。
そして、その身体で今は何をしたいのか。
以前の目標が、今も本人にとって大切なのか。
そこまで確認する必要があります。
身体の変化。本人の感覚。そして実際の生活。
この三つを照らし合わせながら、現在の身体の状態を見ることを大切にしています。
広島市西区横川町1丁目
整体院・青体